そのバイオ燃料、エネルギー量が減っていないか? 「エネルギー収支比」で考える藻類バイオマス燃料

藻類バイオマス生産には、大きく分けて、光合成独立栄養方式(以下、光合成方式)と化学合成従属栄養方式(以下、従属栄養方式)、の2つの方式が存在する

後者は、有機化合物(多くの場合、糖類など)をエネルギーと炭素の両源としてバイオマスを生産する方式であり、ヒトを含めた多くの動物の成長はこれにあたる。


現在、燃料に限らず、藻類バイオマスがさまざまな産業分野で利用されているが、その多くは従属栄養方式で生産されたものである。


従属栄養方式で藻類バイオマスを生産する場合、グルコース(ブドウ糖)などの糖源がそのエネルギー・炭素源として利用される。条件にもよるが、大まかに言うと、100kgのグルコースから50kg程度のバイオマスが得られる。また、この50kgのバイオマスから、15kg(=30%)の油脂が得られ、油脂を精製することで5kgのジェット燃料が得られる。

最終産物である燃料中の利用可能な総エネルギー量は、原料中のそれと比して大きく減少していることがわかる。大きなエネルギー損失と引き換えに、グルコースを、バイオマス、油脂という中間物質を経て、より高エネルギー密度のジェット燃料へと 「変換」 しているのである。